精神保健指定医不正取得問題と精神科病院での虐待問題

今回の精神保健指定医不正取得事件では、不正取得した指定医による非自発的入院の判断が問題にされています。

確かに不正取得した指定医による非自発的入院の判断も大きな問題ですが、ほぼ密室の精神科病棟内での行動制限の実施はさらに大きな問題であると考えます。
入院時には病院関係者以外の第三者が関与していることがほとんどですが、病棟内での行動制限の時には、病院医療関係者と当事者以外の関与者はまず存在しません。より人権侵害が起こりやすく、かつ発覚しにくい状況なのです。
精神保健福祉法上、指定医には病棟内できわめて強大な権限が付与され、精神医療審査会におけるチェックが事実上まったく行われていないことも相まって、第三者チェック機能がほとんどないに等しい状況です。精神科病棟内の指定医を頂点としたピラミッド型の権力構造の存在と指定医(とその他病院医療関係者)の暴走を防げない制度的欠陥の存在、これこそが精神科病棟でなくならない虐待の遠因の一つであると考えています。

精神保健福祉法の人権制限規定の問題は、以下の通りです。
・精神保健福祉法における人権制限規定が指定医への過剰な信頼によって成立していること
・指定医自体の合否の基礎が誰が書いたかわからないケースレポートにおかれていること
  ←申請する医師は不正行為はしないという医師への過剰な信頼に基づく制度設計
→医師や指定医への過剰な信頼に基づく、ずさんな制度設計

これを機会に精神保健福祉法の抜本的改正を検討しましょう。

更新:2015/4/30

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